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「部下の人生に責任を負う」覚悟ができればマネジメントは成功する

「部下の人生に責任を負う」覚悟ができればマネジメントは成功する

今は従業員もほとんどいない会社の代表ですが、サラリーマン時代には多くの部下がいました。最終的には数十人の部下がいましたが、最初に部下をもったときには大変苦労しました。その時の話です。

世の中には部下が成果を出せないときに、部下の資質の問題と捉える人が多くいます。しかし、ほとんどの場合にはマネジメント側に問題があります。事実は、私の部署は野村再生工場のように他部署でうまくいかなかった人ばかりで構成されていましたが、業績は良かったです。

「部下の人生に責任を負う」という言葉を受けてマネジメント力が格段にアップした

「部下の人生に責任を負う」というのは、正直なところをいうと、田坂広志氏の本の受け売りです。

私がマネジメントに行き詰ったときに、「部下の人生に責任を負う」という言葉を受けて行き詰まりから脱出でき、マネジメント力もアップしたと体験があるので、私がマネジメントを語る上では、避けれない言葉です。

といっても、今のような、社会では自分の人生で精一杯なのに、部下の人生まで責任を負ってれないよ~っていう人が大多数だと思います。特にプレイングマネジャーの場合にはマネージャー業に集中できないのでなおさらです。

ですので、部下の人生をすべて背負う必要はありません。部下もしくは、部下になるであろう人、過去に部下だった人が、その後の人生で幸せになれるかということをその人と接するときの軸にすればよいということです。

他人の人生に責任を負うというのは、成長させてあげるということ

他人の人生に責任を負うのは難しいことです。当然のことながら金銭的に援助するなんてことはできません。

要は、部下を成長させてあげるということだと考えています。成長と一口で言ってもばっくりとした言葉で難しいですが、私の考えでは、転職しても今の年収と同等、もしくは、それ以上で転職することができるかということを考えていました。

また、採用の場面でも同様で相手の年令、経歴などを見て、ほんとに自分の部下として責任を持って育てることができるのか、もしうまくいかなかった場合にこの人の人生はどうなるのかと考えるようにしていました。

一方で「過去に部下だった人」については、冷たく言えば、もう関係の無い人です。でも、やっぱり助けてあげてほしいと思います。訳あって、退職することもあるでしょう。それでも、転職のアドバイスなどはしてあげようと思います。

私の好きな本である孟嘗君の中で、白圭は、助けてもらった人に感謝するより、助けた人に感謝しろと言います。私はその領域には達していないですが、本気でそう思えたときにはワンランク上の人間になれているんだと思います。

実際の成果、結果がどうなるかということは正直わかりません。人間同士の関係なんて簡単にはいきません。失敗することもあると思います。でも、この考えをしっかりもって取り組めば、部下本人からの信頼だけではなく、周りからの評価も変わってきたというのが実体験です。

部下のマネジメントに悩んでいる人はぜひ田坂広志氏の著作を読んでみてください。

今回の話は、田坂広志氏の著作の「なぜ、我々はマネジメントの道を歩むのか 人間の出会いが生み出す「最高のアート」」から学んだことです。田坂広志氏の著作には部下のマネジメントに悩んでいる人や、マネジメント力を強化したい人にとって参考になる著書がたくさんありますので、ぜひ、読んでもらいたいです。

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