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働き方

労働生産性を下げるフードシェアリングサービス、フードロスはお店、お客、従業員誰が得するのか?

昨日のYahoo!ニュースにて「50円弁当も!フードシェアリング最新情報」が紹介されていました。食べられるのに捨ててしまうフードロスとなる食品を捨てずに、みんなでおトクに食べようというサービスがフードシェアリングサービスです。一見、良さそうなサービスですが、これはシェアリングサービスではないと思いますし、食品会社の労働生産性を下げてしまうことになります。

労働生産を上げることこそが「働き方改革」であって労働生産を下げるサービスは時代に逆行

今回紹介されているサイトは「TABETE」や「 kuradashi.jp」というサイトです。

サービスの主旨が「お客さんを待っていたんだけど、今日は全然来なかったとか、天気が悪くて余ってしまったものをユーザーさんが助けにいける仕組みを作った」ということなのですが、そもそもユーザーがお店を助けるというのは本当でしょうか?

スーパー等で閉店前の値引きシールを貼るサービスがありますが、このサービスを拡大しすぎると多くのお客さんが値引きを待つようになります。つまり、お店側は売上が下がるということになります。

お店が食材を捨てるのがかわいそうだから買ってあげようということではなく、安く買えるから安くなるのを待とうという思考になります。

日本の労働生産性が低いのは、作りすぎが問題だと思います

日本の労働生産性が低いとよく言われます。このことについて周囲に気を使って長時間労働をしてしまうような日本文化が問題だとされることが多いです。

最近、話題の裁量労働制についてもそもそも日本の会社は個々人の役割があいまいなので個人の裁量が少ないということとともに、周囲が働いているのに自分だけ帰るということは難しいという話があります。このことは事実だと思いますので否定しません。

しかしながら労働生産性が低いのはそれだけではないと思います。これについて専門家ではないのでデータ等があるわけではないので個人の想像ですが、作りすぎが問題だと思います。

今回のフードシェアリングサービスについて言えば食材ロスが問題です。食材ロスが出るということは、ロスとなった食材を調理した時間の価値が無価値になるということです。1個1,000円の商品を作っても、2個作って、1個しか売れなければ、1個の価値は500円となってしまいます。

私は生産をするようなタイプの仕事をしたことがないので、なぜ、そういうことがおきるかということをきちんと考えたことはないですが、考えられることとしては。。。

  • 需要予測がきちんとできていない
  • 材料を大量入荷することでコストを下げることができる
  • 商品が陳列されていない状況を許容できない
  • 商品が提供できない機会損失を防ぎたい
  • たくさん作ること(作業をすること)は良いことという文化

と言ったことが要因ではないでしょうか。

ユーザーがお店を助けるという発想がおかしい。お店を助けるのは正規の価格で購入すること

そもそもユーザーがお店を助けるという発想がおかしいと思います。売れ残った商品を安く買いたたくことはお店を助けることになりません。

お店を助けることは正規の価格で購入することです。正規の価格で購入する人が増えれば利益が増え、従業員に支払う給料も増やせる。この循環こそが労働生産性を上げることになります。

また、値引き価格で購入された商品の利益が正規料金に当然上乗せされます。正規料金で購入しようと思っているお客さんに正規料金で購入しない客の分の利益も払わせていることになります。

逆に言えば、こういったシェアリングサービスを利用しているお店で正規料金で購入するということは高く買わされていることになるので、本当のファンなら気持ちの良いものではないです。

そもそもシェアリングって共有することで、安く提供することではない

そもそもシェアリングって共有することです。最近、シェアリングサービス=安く提供というイメージがありますが、本当はそうではないです。

シェアしないと利用できないものを共同所有したり、所有しているけど使っていないものを提供したりということがシェアリングです。

シェアリングサービスの初期にできたのは高級車のカーシェアリングです。1人では購入することができないし、毎日、利用するものではない。同じ車を購入したい人が共同で購入して共同で使おうというものでした、一口馬主なども同じようなものだと思います。

民泊は、今はビジネスとして民泊用の部屋を用意して提供することが主流になっていますが、もともとは自宅に空いている部屋があるからそこを使ってもらってもいいですよ。というのがスタートでした。

私が運営しているコワーキングスペースもシェアリングサービスの一つだと思いますが、1人でオフィスを構えることがコスト的に難しいので安いオフィスを提供しているサービスというイメージが強いと思いますが、オフィスを共同使用することによって孤独ではなくなる、他者との関わりが持てるというお金では解決できない価値がシェアによって生まれます。

ディスカウントサービスとシェアリングサービスを混同してもらいたくないなと思います。

結局、誰が得するのかと言えば、単に安く購入したい人とサービス運営者というよくわからないサービス

フードシェアリングサービスの掲げるもったいないということは否定しませんが、このサービスを利用するということは結局誰が得するのかというと・・・

  • お店は本来売れないものがお金に変わるという意味では得に見えるけど、長期的に見た場合に安くなることを待たれるようになり、売上の低下につながる
  • お店の売上が定価すれば賃金は下がる
  • 本当のお客は安く売った場合の利益まで高く払わされている/安くなるのを待つようになる
  • どこのお店、商品でも良いから安く購入できれば良い人はうれしい
  • サービス運営者は手数料で儲かる(批判しているわけではないです。サービス運営者もきちんと儲けるべきです)

本当に通常は想定しない状況での食材ロスだけを提供するのであればまったく問題ないと思うのですが、個人的にはそのようになるイメージがあまりわかないです。出品数や出品回数に制限があれば本当にそうなるでしょうし、そのあたりはサービス運営状況を見ていかないとわからないですね。

あと記事にあるように50円で販売するくらいなら本当に困っている人に提供するNPOとかに提供都下の方がお店のイメージ的にも良いと思うんですけどね。。

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