就職活動の時期になると毎年のように「学歴フィルター」のことが話題となり、「学歴フィルター」は悪だ。もっと人物本位で見極めて欲しいという話がでてきます。
しかしながら、「学歴フィルター」の存在は仕方ないというよりは、当然のことです。そしてその中でも大学のランクに関わらず内定をもらっている人は多くいます。
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「学歴」はその学生の評価基準の一つであるので「学歴フィルター」は当然
まず、最初に断っておきますと、私は学歴的には「京都精華大学」という就職活動では、まったく評価に値しない学歴です。(現役の後輩のみなさん。ごめんなさい。)
そして、1997年卒ですので、就職氷河期世代です。ですが、いくつも内定をもらっていました。20年前のことですので、当時とは状況が違いますが、学生の言っていることは当時も今も変わりないと感じます。
そもそも「学歴フィルター」とは何か?なぜ、存在するのか?
その前に「学歴フィルター」について少し触れておきましょう。なぜ、「学歴フィルター」が存在するかと言えば、企業は優秀な人材を採用したいからです。
今の就職活動はナビと言われる就職サイトを利用するのが一般的です。学生は簡単にエントリーができるので私がサラリーマン時代に働いていた数十人規模の会社でも新卒採用をすると数万人以上のエントリーがあります。
数万人を何の情報もなく面接採用をするということは不可能です。
そもそも学歴は個人の努力の結果。大学受験の機会は平等
そもそも論として学歴は大学受験のときの頑張りの結果です。法律で禁じられている性別や地域による就職差別ではありません。
冷たい言い方をすれば、学歴フィルターで撥ねられるのが嫌であれば、大学受験をもっと頑張ればよかったわけです。
転職では社歴、職歴が重視されるとの同様
余談ですが、転職活動では一定の経験者以上になる学歴は関係ありませんが、社歴や職歴で判断されます。そのことに異を唱える人はいません。当たり前のことだからです。
転職では戦力になるかどうかということを社歴や職歴で判断するわけですが、学生の場合には、働いた結果をベースに判断することができないという学歴ということで判断するわけです。
やりたいことがあって選んだ大学(学歴)なら自信を持てばいい
もっと良い大学に入ることもできたけど、やりたいことがあって今の大学を選んだ人もいると思います。私もそうです。それも自分の決断の結果です。だから自分の決断に自信を持って、就職活動に臨めばいよいと思います。
行きたい会社に学歴で門前払いされたのであれば、就職活動の時点では仕方ないとあきらめるしかありません。もし、どうしても行きたい理由があるのであれば、その会社に転職できる社歴と職歴を身に付けるように努力すればよいと思います。
「学歴フィルター」を跳ね返して内定をもらうには戦略が必要
私が就職活動をしていたころはインターネットは一般的ではなく葉書や電話を使っての就職活動でした。1枚、1枚手書きで、資料請求の葉書を100枚、200枚と書いていました。その点は、今はずいぶん楽になったなと思います。学生1人あたりのエントリー数は当時の数倍になっていると思いますし、企業側にとってもエントリー数が数倍になっているはずですので、当時よりも「学歴フィルター」はきついのかもしれませんね。
ちなみに私個人の体験では、200枚の資料請求葉書を送って返信があったのは2ケタ行くかどうかって感じでした。その中で多くの内定をもらったのは戦略があったからです。
スペックで勝っている人にガチンコで勝負してはいけない
今も昔も、企業は学生を学歴で判断します。私も当時は、非常に不条理に感じましたが、採用する側の立場になってみると企業側が学歴でフィルターをかけるのも仕方がありませんし、学歴が高い人ほど優秀である確率が高いのは事実です。その中で自分よりも高学歴の人と同じ土俵で戦うのは大変です。だからこそ、ガチンコで勝負しない状況を作る必要があります。
競争相手が少ない優良企業を探す/不人気企業が実は優良企業
とにかく合同セミナーでは、不人気企業に行きました。人気ブースは、話をするだけで数時間待ちでした。しかも、学歴が劣っているから何時間も待った挙句に冷たくあしらわれます。ですので、不人気企業に行ってました。
でも、学生にとって不人気企業というのは、学生に知名度があるかどうかという基準になっています。試しに上場企業の一覧を見てみてください。おそらくほとんどの企業を知らないはずです。一般の人が知っている会社はいわゆるBtoCの会社が多く、BtoBの企業はほとんどしらなかったりします。
私個人の対得kンでも、誰も座っていないブースの企業が新幹線の部品を独占というケースもありました。とりあえず、スペックが劣っている以上、数が必要ですし、有名企業には相手にされません。なので、適当な暇そうにしているブースに座ってみるとめちゃ、喜ばれます!
また、人事の人にしても、時間があるので、就職活動のコツを教えてくれました。面接のコツはこうしらいいとか、履歴書の書き方とかいっぱいアドバイスをいただきました。
もし、人気企業のブースに並んでいたら立っているだけで終わった1日が大収穫!なんてことがたくさんありました。
弱者の戦略を考えて、考えて、考え抜く
中小企業で働いてると弱者の戦略という話が良く出てきます。簡単に言うと、自分が勝てる1点で突破することです。そして、強者のマネは絶対にしないことです。
就職活動であっても同じです。自己PRでもみんな似たようなものです。世の中にアルバイトリーダーかサークルの部長、もしくはボランティアをしている学生しかいないのではないかと思うくらいです。
ちなみに一般的に学歴が高学歴ではいケースとして大きく2つの理由があります。
その大学でないとできないこと。学びたいことがあった。
その大学でないと学べないことあったのでその大学に行ったというケースは割と勝負できます。私はそういうパターンです。書類選考を通って、面接にこぎつければ、大学選びからのPRをすれば良いのです。
そして、最後はその経験を会社で活かせるという形で締めくくれば良いのです。
ただただ、偏差値的に入れる大学がここだったから
こういうパターンの人は、覚悟を決めてください。もっと良い大学に行ってる人たちはその分努力をしてきたということです。その努力の差が現状です。
となれば、ココは奮起して何かのPRを考え出してください。新しく作る必要はないです。大学の中で経験した何かをPRにつなげるように多少強引でも考えてください。その際のポイントは
自己PRのポイントは企業の利益になるかどうか
自己PRというのは、企業に対して、自分を買ってくださいという場です。ちなみに新卒採用は非常にお金がかかります。また、採用をすると簡単に解雇できないので、企業にとっては1人の新卒採用というのは数年分の給料も考えると数千万円の買い物となります。
就職は確率ではない、数売っても当たらない
就職は確率では決まりません。決まるべくしてきまるのです。ですので、内定を持つ人は複数の内定を持っていたりするのです。
一方で行動量が少なくて良いというわけではありません。数の行動量を質の行動量に変えていく必要があるということです。
嘘はつきたくないんですという学生
内定が決まらない学生の一部には「正直者」がいます。「正直」であることは良いことです。ですが、「馬鹿正直」ではいけません。
社会人になるということは、ビジネスの世界で生きていくということです。ビジネスの世界では、他社の製品を下げて、自社の製品を上げていかなければいけません。正直がすべてではありません。
間違わないで欲しいのは、騙すということではありません。自社の製品に自信をもって、お客様に伝える必要があるのです。面接において、自分自身に自信をもって、PRできない人に自社の製品に自信を持ってもらえるとは思えないです。
これは、営業マンでなくても、あらゆる部署で求められる能力です。この点を意識すれば、少しは道が開けるのではないかと思っています。
無いことをあったかのように言うと嘘ですが、事実をどのように相手に伝えるかによって印象は大きく変わってきます。むしろ、企業はそのようなことができる人材を求めていると言っても過言ではありません。
情報があふれる時代だからこそ学生の方は大変だと思います。また、社会に出るということで不条理を感じることも多いと思います。ですが、企業は自社のためになる人を探しているということを突き詰めていければきっと活路を見いだせると思いますので、不条理さを嘆くよりも頑張ってもらいたいです。