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サーバトラブルのリスク分散も大切だが制作会社任せにしないことが最初の一歩

サーバトラブルのリスク分散も大切だが制作会社任せにしないことが最初の一歩
ファーストサーバの「Zenlogicホスティング」のサーバ障害を受けて、サーバトラブルのリスク分散に関するブログ記事を目にする機会が増えました。確かにサーバのリスク分散は大切ですが、レンタルサーバの障害よりはるかに高い確率で発生するのが制作会社との関係悪化に伴うトラブルです。

ドメイン・サーバを制作会社任せにするということは会社、サービスの首根っこを押さえらえた状態

サーバのリスクマネジメントに関することはこの投稿の最後の方で触れようと思いますが、サーバのリスク分散については多くの人がブログ投稿をしているので、別の角度のリスクマネジメントについて触れたいと思います。

ドメインやサーバをWEB制作会社任せにすることのほうがトラブルの可能性が高い

私がラッキーなのかもしれませんが、何年もWEB業界に携わってきて、レンタルサーバの多少の遅延等のトラブルはともかく大規模なサーバ障害にあったことはありません。(会社員時代は、サーバ管理もしていましたので、自社で運用しているサーバの障害対応は数知れずですが。。。)

一方で、コワーキングスペースUmidassを運営開始し、そのサービスの一環としてWEB制作をしている中でサーバ障害以上のトラブルとしてWEB制作会社と関係が悪化や倒産などの問題を複数みてきました。具体的には以下のようなトラブルです。

  • WEB制作会社と関係が悪化して、他業者に依頼したいがレンタルサーバやドメインの権限を持っていないため、他業者に移行することができない
  • WEB制作会社が倒産してしまい、自社のホームページなのに変更や更新ができない

レンタルサーバとドメインってそもそもどういうことか?

ここで少しだけレンタルサーバとドメインについて説明をしておきます。(デフォルメした説明です。)

レンタルサーバはホームページやメールなどが入ったサーバのことです。サーバというと大層に聞こえますが、パソコンと思ってくれたらいいです。そのパソコンにホームページやメールが保存されていると考えてください。サーバ障害とはそのパソコンにトラブルが発生したということです。

で、そのサーバにホームページを保存しただけでは、インターネット上のどこにあるかわからないので、そのありかを示す住所がドメインです。

つまり、レンタルサーバに障害が発生すれば、ホームページやメールは見れなくなります。ですが、サーバに障害が発生した場合に、別のサーバを用意して、そこにドメインを設定すれば発信を再開することができます。

ホームページのサーバと、メールのサーバ、そしてドメインを同じレンタルサーバ業者で管理をしていると、何も対応ができなくなるので、別々の業者に分けてリスク分散をしようというがサーバトラブルのリスク分散です。

ドメインを他人(業者)に任せることのリスク

前段の説明で気づいた方もおられるかもしれませんが、サーバの障害も怖いですが、ドメインの方がより重要です。ドメインに関するトラブルというのはあまり発生しないですが、ドメインを管理している人とのトラブルは簡単に発生します。

ドメインは自分で管理をしていて、サーバを他人が管理している場合は、サーバの中身の変更はできなくなるかもしれませんが、サーバ自体を新しく用意すれば、他人が管理しているサーバを切り離して発信を再開することができます。

ドメインというのはインターネット上の住所ですが、実際には名刺やパンフレット・チラシ、各種ポータルサイト等に記載されていますので、変更をするというのは大きなリスクを伴います。事業によっては売上がゼロになる可能性もあります。

サーバは乗り換えることができるとは言え、データ量が多ければ簡単なことではありません。他人が管理をしている場合、最悪の場合、悪意のある書き換えをされる可能性もあります。

このようにドメインやサーバ管理を他人に任せるというのは非常にリスクが大きいことです。

レンタルサーバやドメインを自社で管理するというが、契約管理、管理画面の管理だけで十分

レンタルサーバやドメインを自社で管理すると言われても、その知識はないし、障害があった場合には対応できないと感じられる方が多いと思います。

管理と書きましたが、実際の運用上の管理は専門家に任す形で問題ないと思います。レンタルサーバやドメインの契約管理と管理画面をしっかり握っておくだけで大丈夫です。特に管理者のメールアドレスを自社のメールアドレスにしておけば、勝手にパスワードを変更されても対応できます。

逆に言えば、管理画面の権限を持っていなければ、途中で書いたような関係悪化等のトラブル時に相手の言いなりにならないといけなくなります。裁判などを起こせば勝てるかもしれませんが、解決するまでの損失が大きすぎます。トラブルが起きてから相談を受けるケースもありますが、実際にできることはほとんどありませんので、面従腹背で構わないので、とりあえず頭を下げて解決するのが一番早いです。

サーバのリスク分散についてはどのように取り組むのかは考えもの

途中に書きましたが、サーバのリスク分散はばっくりとはホームページ、メール、ドメインを別々のサーバを使ってリスク分散をするという形になります。特にサーバとドメインの管理会社を分けるのは必要だと思います。費用的にもドメインはレンタルサーバ経由で契約するのではなく、ムームードメインお名前.comなどの専門サービスを使った方が安いので分けておくとよいでしょう。

それ以上、どこまでするのかは難しいところです。複数のサービスを使うことで同時にすべてを使えなくなるリスクはなくなりますが、発生確率は上がるかもしれません。

少なくとも、複数のサービスを運営している場合には、同時で全サービスがストップしないように分散しておく必要は感じます。私は複数のWEBサービス、ホームページを運営しているので重要度、クリティカル度によって設置サーバを分けています。

また、高額なサーバを利用するというのも一つの対策と言えると思います。

例えば、NTT Communications の WebAreaは上場企業や官公庁も利用しており、安定しているイメージがあります。少し値段が高いイメージがあるのですが、スタンダードプランだと月額1,361円です。完全なリスク分散にはならないかもしれませんが、メールのみ専用領域となるメールプレミアムプランだと月額4,480円と費用は高くなりますが、ホームページもメールも使えないというリスクはぐっと下がるはずです。



ちなみに私の場合には、XSERVERの複数のサーバ契約+ロリポップと複数のサーバを契約してリスク度に合わせてサイトを分散設置しています。

リスクマネジメントをどこまでするのかということは企業規模、予算、影響等さまざまなこと鑑みて決定する必要があるので正解はないですが、少しでも参考になればと思います。





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