歴史小説

歴史小説に興味のない社員にすぐに「竜馬がゆく」を読ませる上司・経営者たち

私は歴史小説が好きです。歴史小説は、純粋に娯楽として楽しむ要素もあれば、過去の偉人達をとおして学びを得ることもできます。歴史小説を読んで「学びを得れた」と思う人は、つい読んだことのない人に勧める傾向があります。そんな場面でもっとも多いのが「竜馬がゆく」を読めという経営者や上司です。本当、これはやめた方が良いと思うし、やめてもらいたいです。

歴史小説をビジネスに持ち出す上司、経営者は多い

個人的にはビジネスの場に歴史小説を出すのはナンセンスだなと思っています。純粋に面白いから読んでみたらという話は良いと思います。そうやって新しい本に出会うというのは大切なことです。

しかし、歴史小説をビジネスの教育や研修の一環として扱う人がいますが、これはやめた方が良いと思います。というか、勧めている側はその本を通じて学びを得たかもしれませんが、小説を通じて学びを得るかどうかというのは個人差があります。

小説の主人公はヒーローだから漫画やアニメをテーマに教育するようなもの

「この状況で竜馬ならどうすると思う?」って聞く上司や経営者がいます。「竜馬がゆく」を読んであまり入り込めなかった人にとっては、「はぁ?」って感じになります。

ちなみに個人的には、「竜馬がゆく」はあまり入り込めなかったです。同じ司馬遼太郎氏の著作で言えば、「坂の上の雲」の方が好きです。

歴史小説はその名のとおり小説です。歴史小説に登場する人物は実在します。ここにリアリティがあります。そして、実在する人物なのだから同じ人間だから同じようになれるだろうと感じてしまうのかなと思います。

しかし、小説である以上、面白くさせるための工夫があり、著書の描いたヒーロー像のようなものが投影されてしまっています。また、歴史小説にはそれぞれの著者の歴史観というものがあります。歴史小説は小説であって歴史書ではないのです。

ビジネス書やノウハウ本の変わりに歴史小説を持ち出す人もいる

いわゆるビジネス書やノウハウ本から学べることというのはたくさんあるのですが、どうしてもリアリティが無かったり、腹落ちしないことも多くあります。

その点、歴史小説というのは、具体的なイメージができるということがあるので、ビジネスの場に持ち出すのはわからなくはないんだけど、個人的には納得できないと感じます。

共通言語としての知識を与えるためや新しい楽しみを提供したいということであれば理解できる

何かのテーマについて検討する際に共通言語として知識を与えるために歴史小説を読ませるというのはよくわかります。わかりやすい例としては、「三国志」のように3強状態のマーケットにおいて、魏、呉、蜀に当てはめて考えていくという形です。

また、純粋に面白いから読んでよというのは、映画やドラマを勧めるのと同じなので理解できます。

「竜馬がゆく」を始めとして歴史小説を上司、経営者が読ませる理由

もう少し「竜馬がゆく」や歴史小説を上司、経営者が読ませる理由について考えてみると、大きく3つの理由があると思っています。

歴史小説内の人物は実在するのでそのようになれると勘違いさせられる

まず、大きな理由はすでに書いたように歴史小説内の人物は実在するということです。ですので、歴史小説に出てくる人物のようになれるのではないかと錯覚するのです。

もし、これが漫画や映画などの登場人物をさして、あの人のようになれというとあれはフィクションだからって思うので、誰も受けれないのですが、実在の人物なので、人はそういう風になれそうって思うんですよね。また、時代という少し距離感があるのも良いのだと思います。

「イチロー」のように練習しろと言われても、そんなことできないと思ってしまうのが歴史小説内の人物だとそういう感覚は起きにくくなります。

しかし、歴史小説なので虚構や誇張されたことがたくさんあります。本当にそういう人物であったのか怪しいです。

歴史小説は基本的に戦争の話、そしてビジネスも戦場

歴史小説は基本的に戦争の話になります。そして、ビジネスも戦場です。戦争のように実際に血を流すことはありませんが、ライバル社に勝つということによって、ライバル社の社員や家族が露頭に迷っていることもあるかもしれません。そういう意味では血は流していないが、ビジネスというのが基本的に誰かの売上を奪っている以上、誰かを傷つけています。

そして、経営者やトップマネジメントはそのことをわかっています。逆に言えば、ライバルに負けることによって、自社の売上は下がります。結果として、最悪のケースでは、会社が潰れることによって自社の社員を露頭に迷わすことなります。そこまでではなくても、社員の待遇を下げるということは多々あります。

そういう意味で戦争話というのは経営者たちにとって、共感性が高いのだと思います。

歴史・時代は繰り返すので学びはある

歴史小説をビジネスに持ち出すことは悪いことだけではありません。歴史は繰り返されるのです。ですからそこから学びはあります。ですから過去の歴史をもとに戦略を検討すること、決断の材料とすることもあります。

単純に他社の人との会話の材料として、人気のある本は読んでおくということも良いと思います。これから営業する会社の社長が「竜馬がゆく」を大好きで話題によく出す人であればなおのこと知識として読んでいることはプラスになります。


 

このことは、サラリーマン時代に歴史小説を読まされたときに、すごくストレスに感じて、思っていた経験から書いています。そんなときに、経済人学者の春日 直樹さんの著書を読んでなるほどと思った記憶があります。

「なぜカイシャのお偉方は司馬遼太郎が大好きなのか」という本

内容は、本のタイトルどおりで、会社で上司などから司馬遼太郎を読めとなぜ言われるのかということが書かれています。

すべてには賛同しにくいですが、なるほどと思う点がありますので、興味のある方や、会社で上司に歴史小説を読めと言われて疑問に感じている人には参考になると思います。(ただし、解決にはなりませんが。。)

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