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「MYCAFE」倒産から考えるコワーキングスペース運営とスペース選び方

名古屋を中心に全国展開をしていたコワーキングスペース「MYCAFE」が倒産したとのニュースがありました。先週末から少し話は聞いてたのですが、本日(2/8)Yahoo!ニュースにも掲載され、一部で騒然となっています。

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「MYCAFE」倒産から考えるコワーキングスペース運営とスペース選び方

「MYCAFE」は名古屋を中心に全国展開をしていたコワーキングスペースです。私自身は利用したこともなければ、代表の方、運営の方と直接の面識はありません。2011年の創業ということで、コワーキングスペースの黎明期から運営をされているということで、現在、コワーキングスペースを運営されている方の中にも「MYCAFE」の代表の方に相談したことがあるという方が多数おられるようです。

その「MYCAFE」が倒産したとのニュースが本日に入ってきました。先週から営業が停止したということでSNS等では話題になっておりました。

名古屋や東京などでコワーキングスペース「MYCAFE」を展開していたファイブフロッグスが破産

ニュースソースは、帝国データバンクの情報を提供元として、Yahoo!ニュースにてリリースされていました。

Yahoo!ニュースなので、上記リンクはそのうち見えなくなると思いますので、概要だけかいつまんで紹介しておくと。

ピーク時には、10店舗を運営し、2017年5月期の売上は9億円を計上していたが、積極的な出店のため設備投資資金が先行していたこともあり収益性は乏しく、同業他社との競合激化もあって売上が伸び悩み資金繰りが悪化し、事業継続を断念したとのことで、負債総額は14億円ということです。

コワーキングスペースは単なる場所の提供ではなく、オフィスの提供であり、運営責任は重大

コワーキングスペースは、カフェの代わりに仕事ができる場所と考えている人も多いですが、売上のうえで重要となるのは、コワーキングスペースを拠点として利用してくれ、法人の登記住所、事業の住所利用をしてくれる人です。利用者は住所を事業の拠点として利用しているので、簡単に退会することはできないので、安定収入となります。

ですが、一方で、コワーキングスペースの運営者としては、単に場所を提供しているだけではないので、責任が重大です。

同じ会員ビジネスであっても、スポーツジムなどが急に閉店になってもジムを利用できなくなるということで済みますが、住所を提供しているコワーキングスペースの場合には利用者の方は、登記住所の変更や取引先への広報などをしていかなければいけません。また、郵便物の転送や届かないようにするなどの対応も必要となります。

他の会員ビジネスでも会費が年払いだったりすると、被害は大きくなりますが、住所提供をしているということは被害の質が違ってきます。

ですから、コワーキングスペースの運営者は閉店の場合には、本来は数か月前から利用者の方に広報する責任があります。

ちょうど東京初のコワーキングスペース「PAX Coworking」は今年の3月に閉店となるのですが、3か月前の12月に公式ホームページで告知されました。利用者の方にはもっと事前に告知されていたのではないかと思います。

このような形でリリースできれば良いですが、「MY CAFE」のように資金繰りの悪化の場合には、経営者は直前までなんとかしようと動くので今回のような形になるのは仕方がないかもしれません。

コワーキングスペースを運営したいと相談する人は多いけど、この点は頭においてもらいたい

私が豊中という郊外でコワーキングスペースを運営していて、かつ、日本最大のコワーキングスペースのポータルサイト「コワーキング ジャパン」を運営しているので、コワーキングスペースを運営したいという相談をよく受けます。

最近は少し減りましたが、それでもコンスタントに相談を受けます。私は、割とストレートに話をするので、利益を出すのは難しいし責任も大きいということを伝えています。

だからかもしれませんが、何十人と相談を受けて、実際にコワーキングスペースを運営したという人はほとんどいません。

コワーキングスペースは社会のニーズがあり、うまく運用すれば、休眠不動産の活用、オフィスの空きスペースの活用になり、コミュニティが形成され、情報交換の場、コラボレーションの場となります。

一方で事業の拠点として場所を提供する場合には、大きな責任を伴うことを念頭においておくべきでしょう。

利用者から見た場合には、登記住所、事業住所とする場合にはスペースの見極めが大切

逆に利用者側から見た場合には、登記住所、事業住所としてコワーキングスペースを利用する場合には、コワーキングスペースが閉店してしまうというリスクを考えておかないといけません。

正直、コワーキングスペースとコワーキングスペースのポータルサイトを運営していて、コワーキングスペースという文化が広まってもらいたいと思っている立場からは業界自体の評価を下げるようなことは言いたくないのですが。。。

しかも、あまり言いたくはありませんが、閉店するコワーキングスペースは多いです。

登記住所、事業住所が無くなるかもしれないというリスクを考えるという点では、コワーキングスペースだけでなく、レンタルオフィスやバーチャルオフィスでも同様です。

利用者から見た場合には、テナントオフィスに比べて安く登記できる住所が手に入ります。特に都心部においては、見た目の良い住所を手に入れることができます。例えば、大阪であればグランフロントにオフィスを構えているという形を取引先などに魅せることができるわけです。東京だったら六本木ヒルズとかヒカリエとかですかね。

良い立地にコワーキングスペースを運営しているのだから資金力も信用もあり、安定的な運用がされるだろうと想像しがちですが、逆に言えばそれだけ運用コストが高い場所なので実情はどうかわかりません。

今回の「MY CAFE」にしても、全国で10店舗も運営しているコワーキングスペースであれば閉店することはないだろうとイメージするのは普通です。

では、利用者から見た場合に、このリスクをどのように見極めるかということですが、100%安全な方法はありません。テナントオフィスであっても確率は低いですが、何かしらの理由で使えなくなるリスクはあります。

それでも、そのリスクを下げる方法、見極める方法はあります。

登記住所は自宅として事業用の住所を借り、営業所として利用する

登記上の住所というのは変更が面倒です。手続きが面倒なだけでなく費用もかかります。

一方で、日常の営業活動において、登記上の住所を使う必要はありません。大きな会社でいえば、営業所、支店としての住所は登記されているわけではありません。

ですから、自宅が持家の場合には、登記上の住所は自宅として、営業上はコワーキングスペースの住所を使うという方法があります。普段、名刺等に記載している住所が突然使えなくなることは問題が発生すると思いますが、少なくとも登記住所を突然変更しないといけないというリスクは限りなくゼロに近づけることができます。

コワーキングスペース以外の事業が確立されている会社が運営しているコワーキングスペースやスペース運営に売上以外の価値づけがされているケース

コワーキングスペースがなぜよく閉店するかと言えば、簡単に言えばコワーキングスペースがビジネスとして成立させるのが難しいからです。特に日本においてはカフェなどで安心して長時間仕事ができるということもあり、海外に比べると利用料がカフェとの競合関係で設定しているということもあるようです。(海外だと、荷物の盗難などの心配がつきないようです。)

コワーキングスペースの運営している会社、人が別の事業での収益源があるかどうかというのは一つの目安となると思います。

個人的には、私が運営しているUmidassは日本でも潰れにくいコワーキングスペースの一つだと思っていますが、Umidassがお寺にある休眠不動産を活用して地域コミュニティを作りたいという目的を持ちつつ、会社としてはWEBサービスの運営をしているという側面があります。

このような側面を持っているコワーキングスペースは多いと思います。特に郊外型の方がコワーキングスペースの売上を収益の柱としていないケースが多いです。

郊外のコワーキングスペースとして私がよく事例に紹介しているのが滋賀県湖南市の今プラスです。実はスペース自体には行ったことがないんですが・・・

WEBの開発を主たる事業としていて、WEBサービスの運営などもしています。

他にも大阪ビジネスパーク(OBP)の活性化を目的としてもっているOBPアカデミアや

大学が運営しているKANDAI Me RISE倶楽部など

ここにあげたようなスペースは事業である以上、いつかは閉店することはあるかもしれませんが、突然に閉店するという可能性は少ないと思います。

どうしても大阪中心の事例となってしまいましたが、他の地域でも同様のスペースが多数あります。単に仕事場所として使うだけであれば、急に明日から使えなくなったとしても、影響範囲は自分でとどまりますが、住所となるとさまざまなことに影響してきますので、単にスペースがきれい、設備が良いということ以外の視点も持って判断すべきではないかと思います。

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